今日の一枚の絵 第66回

本日はイタリアの近代アーティスト、ミンモ・ロテッラMimmo Rotella (1918-2006)のデコラージュ作品の紹介です。

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糊を使って切ったり貼ったりするのがコラージュ。逆に、既に貼られているポスターとかを剥がして作品にするのがデコラージュ。

「デコラージュ」のアイデアはどうして生まれたんだろう?

奨学生としてアメリカのカンザス大学からローマに戻ったロテッラは、既にある絵画技法で新しい美術創作をするのに限界を感じていた。

そんな時ローマの町をボンヤリ歩いていて何気なく眼に飛び込んできたのが原色タップリのド派手なイタリアの映画ポスター。

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ところどころ剥がれていて、破れた箇所にはその下に貼られた前のポスターが…。

最初は遊び半分でそんな宣伝用のポスターを夜中にひっぱがしてきては集めていたらしい。(^_^;)
('poster ripper'『ポスター切り裂き魔』って後にマスコミで言われたけどホンマやったんや)

やがて詩人で芸術家でもあるエミリオ・ヴィッラが注目し「キュビズムの画家達がやったコラージュよりもさらに先を行っているんでは…」

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素晴らしい閃きには違いなかったけれど、偶然的な要素が強くラッキーであったと本人は語っています。
ましてや美術史に自分の名前が残るとも思っていなかったそうです。

その後、「デコラージュ・アータイポ」という技法で本格的に制作を始めます。元来ブランドや既成概念が大嫌いだったからか、もっぱらテーマは「偶像破壊」。

マリリン・モンローやスーパー・マンそれに猛獣のトラなど、彼のデコラージュ作品には頻繁にモチーフとして登場しています。

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アメリカ留学時代にウォーホールやリキテンシュタインのポップアートに刺激を受けたのも影響しているかも知れませんね。

面白いのはウォーホールのモンロー作品までデコラージュで作品に仕上げていること。
ココまでやると天晴れです! Bravo! \(^_-)/

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Fantastico!!!

「絶えず伝統に立ち向かい、切り崩して自分の世界に変えてしまうこと。それが大事。」
ロテッラのポリシーだったそうです。見習わなくっちゃ。

ちなみにシルフちゃんはロテッラもバッテラもカステラも大好きです
~(>_<。)\ (- .-) パッコ~~~~ン

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